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2017.01.23 Monday

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    2016.03.14 Monday

    エピソード45/アルバイト先巡り

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      正月も終り、冬休みも残りが少なくなってきた。

       

      そして由佳が絵美の家へとやって来る。

       

      由佳が絵美の家のチャイムを鳴らした。

       

      絵美の母が玄関の戸を開けて、顔を出す。

       

      絵美の母「あら、由佳ちゃん、いらっしゃい」

       

      由佳「明けまして、おめでとうございます」

       

      絵美の母「はい。おめでとうございます」

       

      由佳「絵美、居ませんよね!?」

       

      絵美の母「うん。アルバイトに行っているわ」

       

      由佳「それじゃ、これ。お土産です」

       

      由佳が包装紙に包まれた菓子箱の様なものを差し出す。

       

      絵美の母「そんなに気を遣ってくれなくてもいいのに。ありがとうね」

       

      絵美の母がお土産を受け取る。

       

      由佳「それじゃ、私は帰ります」

       

      絵美の母「ちょっと待って」

       

      由佳「何ですか?」

       

      絵美の母「今、俊君が来ているから、由佳ちゃんも上がっていきなさいよ」

       

      由佳「えーっと。それじゃ、丁度、良かったかな」

       

      絵美の母が由佳を玄関の中へと招き入れる。

       

      絵美の母「それじゃ、それは俊君の分なんだ」

       

      由佳が持っていた、もう一つのお土産を見て、絵美の母が言った。

       

      由佳「はい。此処へ来る途中で、山ノ井君チにも寄ったんだけど、誰も居なかったみたいなので」

       

      絵美の母「とにかく、あがりなさい」

       

      由佳「はい。お邪魔します」

       

      由佳は絵美の母に促されて、家にあがった。

       

      そして絵美の母に連れられて、リビングに来る。

       

      絵美の母「由佳ちゃん、来たわよ」

       

      俊之「何だ、佐藤。どうしたのよ!?」

       

      由佳「何がどうしたよ。こっちが言いたい台詞だわ」

       

      絵美の母がリビングの戸を閉めて、台所へと行った。

       

      俊之「何を言っているんだよ!?」

       

      由佳「はい。これ、お土産」

       

      由佳がお土産を差し出す。

       

      俊之「お、サンキュ。俺にまで、お土産を買ってきてくれたんだ」

       

      俊之がお土産を受け取って、テーブルに置く。

       

      由佳「仕方がないじゃない。一応、山ノ井君にはお世話になっているし」

       

      俊之「仕方がないのかよ」

       

      由佳「そうよ。って、何で山ノ井君だけが絵美んチに居るのよ!?」

       

      俊之「今、ちょっと遠くの親戚に不幸があってさ、ウチのお袋、近くの親戚連中と一緒に葬式に行っているんだよね」

       

      由佳「そうなんだ」

       

      俊之「昨日、出かけて、明日、帰って来るんだけど、その間、絵美んチで飯をご馳走になっているんだよ」

       

      由佳「山ノ井君は行かなかったんだ」

       

      俊之「うん。子供まで連れて行くと大変だからって留守番」

       

      由佳「そっか」

       

      俊之「それに、俺は2度くらいしか会った事のない親戚だからさ」

       

      由佳「へぇ〜」

       

      俊之「行っても、どうせ、つまんねーし、丁度、良かったかな」

       

      由佳「葬式なんて、どっちみち、面白くなんてないんじゃない!?」

       

      俊之「そうなんだけどさ。従兄弟とかと仲が良ければ、会うのが楽しみだったりはするじゃん」

       

      由佳「それは、そうだね」

       

      俊之「おっと、隆行を忘れていたよ。佐藤」

       

      由佳「何!?」

       

      俊之「絵美の弟の隆行」

       

      由佳「何度か見かけた事はあるけど、話をするのは初めてかな。由佳っていうの、宜しくね」

       

      隆行「宜しくお願いします。由佳さんって呼べばいいですか!?」

       

      由佳「いいわよ。私は隆行君って呼ぶね」

       

      隆行「呼び捨てでも構わないですよ」

       

      由佳「じゃあ、そうさせて貰うわ」

       

      俊之「佐藤」

       

      由佳「何よ?」

       

      俊之「これから、暇か!?」

       

      由佳「別に、何の予定も無いけど」

       

      俊之「じゃあ、丁度、良かった」

       

      由佳「山ノ井君、アルバイトは休みなの?」

       

      俊之「うん。バイト先の伯父さんも葬式に行っているから、休みになっちゃったんだ」

       

      由佳「そうなんだ。私は絵美のアルバイトが休みだったら、遊ぼうと思っていたんだけどね」

       

      俊之「だから、これから絵美を冷かしに行かねーか!?」

       

      由佳「それ、いいね。だったら、木綿子のところも行かない?」

       

      俊之「長谷川もバイトをしているのか。じゃあ、長谷川のところで昼飯を食うか!?」

       

      由佳「そうしよう」

       

      俊之「お母さん」

       

      俊之が台所にいる絵美の母に声をかける。

       

      絵美の母「何かしら?」

       

      絵美の母がリビングの方へ向いて応えた。

       

      俊之「俺達、外で昼飯を食べてきます」

       

      絵美の母「もう準備をしちゃっているけど」

       

      俊之「夕飯に回す事は出来ませんか!?」

       

      絵美の母「分かったわ」

       

      俊之「それじゃ、行ってきます」

       

      絵美の母「いってらっしゃい」

       

      俊之が立ち上がる。

       

      俊之「ほれ、隆行、行くぞ」

       

      隆行「俺もですか!?」

       

      俊之「お前、留守番の方がいいの!?」

       

      隆行「いえ。俺も行きます」

       

      隆行も立ち上がる。

       

      そして俊之と由佳と隆行は絵美の家を出て自転車で、絵美が働いているファーストフードへと向かった。

       

      ファーストフードへ着くと3人で絵美のところへ向かう。

       

      俊之「よう」

       

      絵美「俊君、どうしたの!?」

       

      由佳「絵美」

       

      絵美「あれ、由佳もいるの!?隆行もいるじゃん」

       

      俊之「絵美んチに居たら、佐藤が来たからさ、みんなで絵美の様子を見に来たんだ」

       

      絵美「何、暇な事をしているのよ〜」

       

      俊之「あはは。それで、これから長谷川のところで飯を食おうと思ってね」

       

      絵美「いいな〜」

       

      由佳「絵美。台に乗った方がいいんじゃないの!?」

       

      絵美「うるさいわね〜。それより注文はどうするの?」

       

      俊之「ポテト3つ」

       

      絵美「それだけ!?」

       

      俊之「うん。飯は長谷川んところで食うから」

       

      絵美「此処で食べるの?」

       

      俊之「いや、お持ち帰りで」

       

      絵美「ちょっと待っていて」

       

      隆行「姉貴、ちゃんと働いているんだな」

       

      俊之「何をしていると思っていたのよ!?」

       

      隆行「いや、仕事をしないで、しゃべってばかりいるんじゃないかって」

       

      由佳「私もそれ、ちょっと心配だった」

       

      俊之「あはは。それを絵美が聞いたら、どうなるかな」

       

      そして絵美がポテトを3つ持ってくる。

       

      絵美「お待たせ〜」

       

      俊之が支払いを済ませる。

       

      俊之「それじゃ、頑張れよ」

       

      絵美「うん。ありがとう」

       

      由佳「またね」

       

      絵美「バイバイ」

       

      俊之達が店を出て行く。

       

      絵美は次の客の相手をする。

       

      由佳「山ノ井君、お金」

       

      俊之「いいよ。今日は俺が奢るよ」

       

      由佳「いいの!?」

       

      俊之「それとも、佐藤が奢ってくれんの?」

       

      由佳「え!?じゃあ、甘えちゃおう。ありがとう」

       

      隆行「ありがとうございます」

       

      俊之「隆行、これ持っていて」

       

      俊之が隆行にポテトを渡す。

       

      そして隆行が自分の自転車の籠にポテトを入れて、3人は再び自転車に乗り、今度は木綿子が働いているファミレスへと向かう。

       

      ファミレスに着くと店の中に入っていく。

       

      丁度、木綿子が対応に来た。

       

      木綿子「いらっしゃいませ」

       

      そう言った後に小声で続けて言う。

       

      木綿子「何をしに来てんのよ!?」

       

      俊之「飯を食いに来ただけだって」

       

      由佳「そうそう」

       

      木綿子「全く」

       

      小声でそう言った後、続けて声を普通に戻して言う。

       

      木綿子「何名様でしょうか?」

       

      俊之「3人だけど。これ持ち込みいい!?絵美んところで買ってきたんだけど」

       

      俊之が隆行の持っているポテトを指して言った。

       

      木綿子「ちょっと待っていて。聞いてくるから」

       

      そう言って、木綿子が店の奥の方へ行ってしまう。

       

      幾らもしない内に木綿子が戻って来る。

       

      木綿子「特別にいいって」

       

      俊之「サンキュ」

       

      そして木綿子に誘導されて、3人は席へと着く。

       

      木綿子は席から離れていった。

       

      隆行が俊之の隣に座ろうとする。

       

      俊之「お前は、あっちに行けよ」

       

      由佳「何で?」

       

      俊之「俺と隆行は結構、食べるからさ、並ぶと食べ辛いと思って」

       

      由佳「そっか」

       

      俊之「佐藤は一人前で十分だろ!?」

       

      由佳「うん」

       

      隆行が由佳の隣に座る。

       

      そして木綿子がメニューを持って来る。

       

      木綿子「お決まりになりましたら、呼びつけて下さい」

       

      木綿子が再び、席から離れる。

       

      俊之「長谷川の方がちゃんと仕事をしているな」

       

      由佳「そうだね〜」

       

      隆行「姉貴、話し言葉で対応をしていたもんな」

       

      由佳「本当、その時は気にならなかったけど、木綿子の対応を見ると、絵美のって、おかしいよね」

       

      俊之「俺は長谷川の対応の方が面白いけど」

       

      由佳「それも、そうなんだけどさ」

       

      俊之「好きなもん、頼んでいいぞ」

       

      3人はメニューを見て注文を決める。

       

      そして木綿子を呼びつけて注文を言う。

       

      俊之と隆行は3人前、由佳は1人前の注文をした。

       

      注文を聞き終えると、木綿子が席から離れていく。

       

      俊之「そういえば、佐藤はバイトをしないの!?」

       

      由佳「私は冬休みが終わってからにしたんだ」

       

      俊之「そうなんだ」

       

      由佳「本当は冬休み前からやろうと思っていたんだけど、話を聞いていたら、面倒臭くなってきちゃってさ」

       

      俊之「ははは」

       

      隆行「何のバイトをするんですか?」

       

      由佳「コンビニの店員」

       

      俊之「何処のコンビニよ?」

       

      由佳「眼鏡屋の隣のところ」

       

      俊之「あそこって、余り場所は良くないよな!?」

       

      由佳「そう。だから、楽かと思って」

       

      俊之「客が少ないからか!?」

       

      由佳「当たり」

       

      隆行「でも、あそこって、元々、酒屋でしたよね!?」

       

      俊之「そうそう。それで今でも配達とかもしているからさ」

       

      由佳「そうみたいだね」

       

      俊之「じゃなかったら、潰れているのかもしれないよ」

       

      由佳「潰れたら、困っちゃうな」

       

      俊之「まだ、暫くは大丈夫だろ。俺達が大人になる頃には潰れているかもしれないけど」

       

      そうして俊之、由佳、隆行の3人は木綿子の働くファミレスで話を続ける。

       

      それから幾らもしない内に正午へとなった。

       

      周りを見ると、まだ客は大していない様である。

       

      客が来るのを待っている木綿子がつまらなそうだった。

      2017.01.23 Monday

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