<< エピソード63/二人になると | main | エピソード65/手紙の中身 >>
2017.01.23 Monday

スポンサーサイト

0

    一定期間更新がないため広告を表示しています

    2016.04.02 Saturday

    エピソード64/突然の手紙

    0

      ゴールデンウィークも終り、俊之達はもうすぐ1学期の中間テストを迎える事となる。

       

      そして今日はゴールデンウィーク後の最初の日曜日。

       

      由佳はコンビニでアルバイトをしていた。

       

      俊之や絵美も、それぞれアルバイトをしているはずである。

       

      木綿子と淳はデートをしているのかもしれない。

       

      由佳はレジのところで客が来るのを待ちながら、今度の中間テストも木綿子には勝てそうもないな、と少し憂鬱な気分になっていた。

       

      そこへ一人の男性客が店に入って来る。

       

      由佳「いらっしゃいませ」

       

      男性客はすぐに雑誌のあるコーナーへ行って、立ち読みを始めた。

       

      幾らもしない内に、今度は俊之が店にやって来る。

       

      由佳「いらっしゃいませ」

       

      俊之「よー。頑張っているじゃん」

       

      由佳「何だ。山ノ井君か」

       

      俊之「何だ、はないだろ!?」

       

      俊之はそう言いながら、ジュースを数本、手にとって、レジへと向かった。

       

      由佳「わざわざ、からかいに来たの?」

       

      由佳は会計をしながら、俊之に話しかけた。

       

      俊之「いや。たまたま今の現場が近くだったからさ」

       

      由佳「そうなんだ」

       

      俊之「それで使いっぱ、させられているだけ」

       

      由佳「山ノ井君が一番、下っ端なんだ」

       

      俊之「そりゃ、そうだよ。バイトなんて俺だけだし」

       

      由佳「そこの現場は、いつまでなの?」

       

      俊之「もう、今日で終るかな」

       

      由佳「そうなんだ」

       

      俊之「ゴールデンウィーク中は毎日の様に来ていたんだけど、佐藤は居ないしよ」

       

      由佳「仕方がないじゃない。家族旅行に行っていたんだから」

       

      俊之「そんじゃ、頑張れよ」

       

      俊之は会計を済ませると、すぐに店を出て行った。

       

      暫くすると、もう一人の男性客が雑誌と缶コーヒーを持って、レジへとやって来る。

       

      そして由佳が会計をしている時、急にその男性客に話しかけられた。

       

      男性客「さっきの男の子、キミの彼氏?」

       

      由佳「え!?いえ、違います。あれは友達の彼氏で」

       

      由佳はそこまで言って、言うのを止めた。

       

      ただの客に、そんな事を言う必要はないと、途中で気付いたのである。

       

      男性客「そっか。良かった」

       

      由佳は何がなんだか分からなかった。

       

      男性客「今度、俺とドライブに行かない?」

       

      由佳「え!?」

       

      由佳は突然の事で、どう対応したらいいのか分からなくなってしまった。

       

      そんな由佳を見て、男性客は手紙を出して由佳に渡す。

       

      男性客「ラブレターって訳じゃないけど、俺のちょっとした自己紹介を書いておいたからさ、もし、少しでも俺に興味を持てる様だったら、一度、デートをして欲しいんだ」

       

      由佳「えーっと、」

       

      由佳はもう、完全に混乱をしていた。

       

      男性客「また来週に来るから、返事はその時に」

       

      由佳「あ、はい」

       

      そして会計を済ませると、その男性客は店を出て行く。

       

      由佳は客のいなくなった店の中で、呆気に取られてしまった。

       

      そして、その男性客の顔を思い出している。

       

      そんなに、はっきりと覚えている訳ではなかったが、結構、好みのタイプだった気がした。

       

      そう思ったら、由佳は貰った手紙を開けずにはいられなくなる。

       

      手紙の一番、最初に先ず、その男性の名前が書いてあった。

       

      『片桐 仁』

       

      それが男の名であった。

      2017.01.23 Monday

      スポンサーサイト

      0
        コメント
        コメントする