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2017.01.23 Monday

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    2016.04.07 Thursday

    エピソード69/ダブルデート

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      俊之と絵美が由佳の家にやって来た。

       

      由佳の母「ちょっと待っていてね。すぐに来ると思うから」

       

      出迎えに来た由佳の母がそう言って、奥へと戻って行き、入れ替わる様に由佳が、やって来る。

       

      由佳「お待たせ」

       

      そして由佳が靴を履くと、三人は家の外に出て、待ち合わせの場所へ向かう。

       

      俊之「何処で待ち合わせをしてんの?」

       

      由佳「すぐ、そこの公園の所まで来てくれるって言っていた」

       

      絵美「由佳のお母さんは今日の事を知らないの?」

       

      由佳「うん。まだ内緒。その為に、あんた達に迎えに来て貰ったんじゃん」

       

      絵美「私達が迎えに来ると、バレないの?」

       

      由佳「だから、あんた達が来れば、単に、あんた達と遊びに行くだけだって思うはずよ」

       

      絵美「お母さんにだったら、話をしても大丈夫なんでしょ!?」

       

      由佳「多分、大丈夫だとは思うけど」

       

      絵美「だったら、ちゃんと話をしておいた方がいいんじゃない!?」

       

      由佳「だって、まだ付き合うとか、そういう話でもないし」

       

      絵美「そっか」

       

      俊之「でも、その気はあるんだべ!?」

       

      由佳「その気って!?」

       

      俊之「だから、佐藤も付き合いたいと思っているんじゃないの!?」

       

      由佳「まだ、そんなに仁さんの事を知らないし。だから、あんた達について来て貰ったんじゃん」

       

      俊之「そっか。仁さんっていうんだ」

       

      絵美「どんな人なのかな〜?」

       

      そして三人の目に一台の車が入ってくる。

       

      その横に一人の男が立っていた。

       

      俊之「あれかな!?」

       

      由佳「そうだと思うけど。仁さんの車って、ああいうのだったかな!?」

       

      俊之「何て車に乗っているの?」

       

      由佳「名前は忘れちゃったけど、スポーツカーだって言っていたから」

       

      俊之「確かに、あれはスポーツカーではないな」

       

      そして三人は、その男の方へと向かう。

       

      顔の見える様な距離になると、向こうも俊之達の存在に気がつく。

       

      そして男の方から挨拶をしてきた。

       

      仁「おはようさん」

       

      由佳「おはようございます」

       

      三人が仁の近くまで来ると、自己紹介が始まる。

       

      由佳「この人が片桐仁さん」

       

      俊之「山ノ井俊之といいます。よろしくお願いします」

       

      絵美「川村絵美といいます。よろしくお願いします」

       

      仁「こちらこそ、よろしく」

       

      由佳「ねぇ、仁さん」

       

      仁「何?」

       

      由佳「仁さんの車、スポーツカーだって言っていたけど」

       

      仁「ああ。これは親父の車を借りてきたんだ。俺の車だと四人、乗れない事はないけど、後部座席が狭いからさ」

       

      由佳「そうなんだ」

       

      俊之「すみません。気を遣って頂いちゃって」

       

      仁「いいの、いいの。気にしなくていいよ」

       

      俊之「ありがとうございます」

       

      絵美「ありがとうございます」

       

      仁「それより、さあ、乗った、乗った」

       

      そう言いながら、先ず仁が運転席に座る。

       

      仁に促されて三人も車に乗り込む。

       

      助手席に由佳、後部座席に俊之と絵美が座った。

       

      仁「シートベルトをしろよ」

       

      そう言いながら、仁は自分のシートベルトを着用する。

       

      仁に促された三人も続けてシートベルトを着用した。

       

      仁「そんじゃ、行くぞ〜」

       

      仁が車を発進させる。

       

      後部座席で俊之が絵美に小声で話す。

       

      俊之「仁さん、俺、どっかで見た事がある様な気がするんだよな」

       

      絵美「そうなの!?」

       

      それに気付いた仁が話しかけてくる。

       

      仁「早速、いちゃついてやがんのか!?」

       

      俊之「いえ。仁さんでいいですか?」

       

      仁「いいよ」

       

      俊之「俺、仁さんを何処かで見た事がある気がするんですよ」

       

      仁「そうなんだ。俺はこの間、由佳ちゃんが働いているコンビニで、君を見掛けた事はあるけど」

       

      俊之「ひょっとして、山内さんの向かいの」

       

      仁「何!?俺んチ、知ってんの!?」

       

      俊之「やっぱり。俺、仁さんの家の増築工事にバイトで行っていた事があるんですよ」

       

      仁「マジかよ!?」

       

      俊之「仁さんの名字が片桐だったから、もしかしたらと思ったら」

       

      仁「増築って、三年くらい前だったと思うけど」

       

      俊之「そうですね。俺、まだ中学生だったけど、大工の親類の所でバイトをさせて貰っていたんです」

       

      仁「そういえば、お袋が可愛い中学生のアルバイトが来ているって話をしていたな」

       

      俊之「可愛いかどうかは分かりませんけど」

       

      仁「だったら、その時に俺も君を見掛けた事はあるのかもしれないな」

       

      俊之「覚えていませんか?」

       

      仁「俺、丁度、そん時、受験を控えていたから、それどころじゃなかったんだよ」

       

      俊之「そうなんですか!?」

       

      仁「正直、こんな時期に増築なんかしやがってって思っていたくらいだし」

       

      俊之「すみません」

       

      仁「君が悪い訳じゃないから、謝んなくていいって」

       

      俊之「でも、受験に影響はなかったんですか?」

       

      仁「取り敢えず、湘南大は受かったからな」

       

      俊之「湘南大が第一志望だったのですか?」

       

      仁「そうそう。俺は湘南大がやっとってレベルだったし」

       

      俊之「ちょっとホッとしました」

       

      仁「だから、気にしなくていいって」

       

      俊之「はい」

       

      仁「それにしても、世の中、狭いもんだな〜」

       

      俊之「そうですね」

       

      絵美「俊君、すごいなー」

       

      仁「へぇ。君、俊君って呼ばれているんだ。俺も俊君って呼ばせて貰おうかな」

       

      俊之「どうぞ。俺の方は構いません」

       

      仁「由佳ちゃんは俊君の事を何て呼んでいるの?」

       

      由佳「私は名字で呼んでいます」

       

      俊之「それで、何がすごいんだよ!?絵美」

       

      仁「そっちの子が絵美ちゃんね。これで、よし」

       

      絵美「何がって言われても、どう言っていいのか、よく分かんないんだけど」

       

      仁「確かに、中学生の頃からアルバイトをしているなんて、すごいと思うよ」

       

      絵美「それも、そうなんだけど」

       

      俊之「何?」

       

      絵美「仁さんとは、さっき会ったばかりなのに」

       

      俊之「それは、たまたまの偶然があったからでもあるから」

       

      絵美「だから、それも、そうなんだけど、どう言ったらいいのかな。その二つを足して二で割った感じかな」

       

      俊之「どんな感じだよ」

       

      絵美「もー」

       

      仁「いつも、あんな感じなの!?あの二人は?」

       

      由佳「はい。そんな感じです」

       

      仁「まあ、いいじゃないの。それより、みんなは、いつからのお友達なの?」

       

      由佳「小学生からかな」

       

      俊之「佐藤と俺は保育園も一緒でした」

       

      由佳「でも、山ノ井君と仲良くなったのは高校に入ってからじゃん」

       

      仁「そうなんだ」

       

      由佳「私と絵美は小学生の時から、ずっと仲が良かったんだけど、山ノ井君とは絵美と付き合い始めてからだから」

       

      仁「とにかく、幼馴染みって事なんだよな」

       

      由佳「そういう事になるのかな」

       

      仁「それで、俊君と絵美ちゃんが付き合い始めたのが、高校に入ってからなんだ!?」

       

      俊之「そうなんです」

       

      そして四人は、おしゃべりをしながら、仁の運転する車で箱根へと向かって行く。

       

      車の左側から外を見ると、相模湾が広がっていた。

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