2017.01.23 Monday

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    2016.03.15 Tuesday

    エピソード46/木綿子の働くファミレスにて

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      俊之、由佳、隆行の3人は木綿子の働くファミレスで話を続けていた。

       

      暫くすると、木綿子が料理を運んで来る。

       

      次から次へと持って来る。

       

      全部、持ってくると、自分の分も持って来て、俊之の隣に座った。

       

      俊之「何だよ!?」

       

      木綿子「一緒に食べてきていいから、昼食を先に済ませちゃえって言われたのよ」

       

      俊之「そっか」

       

      木綿子「まだ、そんなにお客が多くないし」

       

      俊之と隆行はいつもの様に勢いよく食べ始めた。

       

      由佳と木綿子は食べながら話を続ける。

       

      由佳「木綿子」

       

      木綿子「何?」

       

      由佳「お土産、おばさんに渡しておいたから」

       

      木綿子「ありがとう。でも、お母さん、居たの!?」

       

      由佳「うん。丁度、出るところだったみたいだけどね」

       

      木綿子「そっか。って、あんた達、暇でいいわね」

       

      由佳「そうなのよ。お土産を渡しに絵美んチに行ったら、山ノ井君が居てさ」

       

      木綿子「そうなんだ」

       

      由佳「それで、山ノ井君が絵美を冷かしに行こうって言うからさ」

       

      木綿子「じゃあ、私も冷かしに来たんだ」

       

      由佳「正直に言うと、そうなんだけどね」

       

      木綿子「全く、何をやっているのよ。由佳もアルバイトをすればいいじゃん」

       

      由佳「私は冬休みが終わってからにしたんだよね」

       

      木綿子「そうなんだ。山ノ井君はアルバイトは休みなの?」

       

      俊之「うん。ちょっと事情があって、冬休み中は休みになっちゃったんだよ」

       

      木綿子「それで、そっちの子は絵美の弟!?」

       

      隆行「はい。隆行です。宜しくお願いします」

       

      木綿子「私は木綿子っていうの、宜しくね。それにしても、不思議な組み合わせだね」

       

      由佳「言われてみると、そうかもしれない」

       

      木綿子「絵美がいれば、そんなに不思議じゃないんだろうけどさ」

       

      由佳「絵美がアルバイトだったから、こうなったってのもあるんだけどね」

       

      木綿子「それより、あんた達、いつまで此処に居る気?」

       

      由佳「分かんない」

       

      俊之「夕方まで居ようかと思っているけど」

       

      木綿子「何を考えているのよ」

       

      俊之「いいじゃねーか。こんだけ注文をしたんだし」

       

      木綿子「そういう問題じゃないわよ」

       

      由佳「木綿子は仕事、何時までなの?」

       

      木綿子「私は6時まで」

       

      俊之「じゃあ、それまで居てやるよ」

       

      木綿子「居てくれなくていいから、早く帰って欲しいわ」

       

      そして4人は食べながら話を続けた。

       

      食べ終わると、木綿子が食器を片付け始める。

       

      俊之「この皿だけ残しておいて」

       

      木綿子「何で?」

       

      俊之「これ」

       

      俊之がテーブルに置いてあったポテトを持ち上げた。

       

      木綿子「だったら、帰ってから食べればいいじゃん」

       

      俊之「細かい事を言うなって」

       

      木綿子「全く」

       

      そして木綿子は他の食器を片付けると、仕事へ戻った。

       

      再び3人になった俊之達は話を続ける。

       

      俊之「隆行」

       

      隆行「何ですか?」

       

      俊之「香織ちゃんを呼ぼうぜ」

       

      隆行「俺、昨日、会ったばかりですけど」

       

      俊之「別にいいじゃねーか」

       

      隆行「じゃあ、ちょっと待っていてください。電話をしてみます」

       

      隆行が自分の携帯で香織に電話をする。

       

      由佳「香織ちゃんって誰?」

       

      俊之「隆行の彼女」

       

      由佳「そうなんだ。隆行、彼女がいるんだ」

       

      俊之「生意気だろ!?」

       

      由佳「本当、生意気〜」

       

      俊之「それも結構、可愛い子でさ」

       

      由佳「山ノ井君は会った事があるんだ」

       

      俊之「うん。っても、ちゃんと話をした事は一度くらいだけどね」

       

      由佳「そうなんだ」

       

      俊之「クリスマスの時に、ウチで絵美んところと一緒にパーティーをやってさ」

       

      由佳「その話は絵美から聞いていたけど」

       

      俊之「その時に隆行が香織ちゃんを連れて来たんだ」

       

      由佳「なるほどね」

       

      そして隆行が電話を切った。

       

      俊之「どうだった!?」

       

      隆行「すぐ来るって言っていました」

       

      由佳「香織ちゃんって隆行の同級生?」

       

      隆行「そうです」

       

      由佳「本当に中学生のくせに」

       

      隆行「すみません」

       

      俊之「佐藤だって、中学の時は彼氏がいたんだろ!?」

       

      由佳「そうだけどさ。今はいないもん」

       

      隆行「そうなんですか!?」

       

      由佳「なんか、文句でもあんの?」

       

      隆行「いえ。由佳さんに彼氏がいないってのが不思議に思って」

       

      由佳「でしょ〜。本当に不思議なんだよね」

       

      俊之「自分で言うなよ」

       

      隆行「姉貴より可愛いと俺は思いますよ」

       

      由佳「嬉しい事を言ってくれるじゃん。隆行」

       

      俊之「俺は絵美の方が可愛いと思うけどな〜」

       

      由佳「せっかく、いい気分になっていたのに、わざわざ気分を壊す様な事を言わないでよ」

       

      そして3人で暫く、話を続けた。

       

      20分くらいすると香織がやって来る。

       

      俊之「こっち」

       

      木綿子が応対をしている香織に俊之が声をかけた。

       

      そして木綿子が香織を連れて来る。

       

      木綿子「この子、山ノ井君の知り合い?」

       

      俊之「隆行の彼女なんだよ」

       

      木綿子「そうなんだ。それじゃ、私は仕事に戻らなくちゃ」

       

      木綿子が仕事へと戻る。

       

      俊之「隆行、席を替わるよ」

       

      隆行「別に、このままでもいいんですけど」

       

      俊之「香織ちゃんは隆行が隣の方がいいだろ」

       

      隆行「分かりました」

       

      俊之と隆行が席を入れ替える。

       

      そして隆行の隣に香織が座った。

       

      隆行が香織に由佳を紹介する。

       

      隆行「姉貴の友達の由佳さん」

       

      香織「立花香織といいます。宜しくお願いします」

       

      由佳「こちらこそ、宜しくね」

       

      香織「今日は絵美ちゃんは居ないの?」

       

      隆行「姉貴はバイトなんだ」

       

      香織「そうなんだ」

       

      俊之「香織ちゃん、飯は食べた!?」

       

      香織「はい」

       

      俊之「じゃあ、飲み物だけでも頼みなよ。俺の奢りだからさ」

       

      香織「いいんですか?」

       

      俊之「遠慮しなくていいよ」

       

      そして木綿子を呼んで注文をする。

       

      俊之「そんじゃ、香織ちゃんも来たところで、おやつ」

       

      そう言いながら、ファーストフードで買ってきたポテトを空の皿の上にあけた。

       

      由佳「もう冷めちゃっているね」

       

      俊之「贅沢を言っているんじゃねーよ」

       

      木綿子が香織の注文した飲み物を持って来て、すぐに席を離れていく。

       

      そして4人はポテトを摘みながら話をする。

       

      由佳「こんな可愛らしい彼女がいるなんて。隆行、やっぱり、生意気ね」

       

      俊之「本当、中学生の内から、こんなに可愛い彼女を連れていると、その内、バチが当たるぜ」

       

      隆行「バチって、何なんですか!?」

       

      俊之「冗談だって」

       

      香織「俊君は中学生の時に彼女はいなかったんですか?」

       

      俊之「そうなんだよ。俺は中学の時は全然、モテなかったからさ」

       

      由佳「全然って程ではないと思うけど」

       

      俊之「そうなの!?」

       

      由佳「だって、絵美はずっと山ノ井君の事を好きだった訳でしょ。 他にも何人かは山ノ井君の事をいいって言っていた子はいるよ」

       

      俊之「そうだったんだ」

       

      香織「俊君って、モテるんですね」

       

      由佳「モテるって程でもないのよ」

       

      香織「そうなんですか!?」

       

      由佳「余り褒めると調子をこくからさ」

       

      俊之「何だよ、それ」

       

      香織「由佳さんって面白いですね」

       

      隆行「由佳さん、さっき、中学の時は彼氏がいたって言っていましたけど、 どんな感じだったんですか?」

       

      由佳「どんな感じって?」

       

      隆行「いや、だから、中学生の時って、どういう付き合いをすればいいのかって。 ちょっと参考にさせて貰えればと」

       

      香織「私も知りたいな〜」

       

      由佳「隆行達はどうしているの?」

       

      隆行「俺達は外で、例えば公園とかで、くっちゃべったりとかしているんですけど」

       

      俊之「それで十分じゃん」

       

      由佳「私は彼の家でよく遊んでいたけどね」

       

      隆行「そうなんだ」

       

      由佳「彼の家、親が共働きだったから、夕方までは誰も居なかったからさ」

       

      隆行「ウチは母さんが居るからなぁ」

       

      香織「ウチもお母さんはいつも居る」

       

      俊之「いいじゃねーか。もう隆行んところの親とは顔を合わせているんだし」

       

      隆行「そうなんですけど。やっぱり、親が居ると、連れて来たりするのは躊躇いがあるんですよ」

       

      俊之「クリスマスの時は平気だったじゃん」

       

      隆行「それは俊君をあてにしていたんですよ」

       

      俊之「何だよ、それは」

       

      由佳「女の子の立場からしても、彼氏の親が居たら、気を遣っちゃうと思うよ」

       

      香織「そうですよね」

       

      俊之「そんなのは最初だけじゃん。仲良くなっちゃえば、こっちのもんだって」

       

      由佳「あんた達の事は参考にならないんだって。ね」

       

      由佳が隆行に相槌を求める。

       

      隆行「そうです。だから、由佳さんに訊いたんですけど」

       

      俊之「何だよ、それ。隆行、俺に憧れているんじゃなかったのかよ!?」

       

      隆行「憧れと現実は別ですよ」

       

      由佳「隆行、こんなのに憧れているの!?」

       

      俊之「こんなのってのは何なんだよ」

       

      隆行「俊君みたいには中々、いかないから、大変なんですよ」

       

      香織「由佳さんは、その彼と今も付き合っているんですか?」

       

      由佳「いや、それは中学の時の話。今は彼氏、いないんだよね」

       

      香織「あ、すみません」

       

      由佳「いいのよ。気にしないで」

       

      香織「でも、由佳さんって、とても素敵なのに、不思議だな」

       

      由佳「香織ちゃんも、ありがとうね」

       

      俊之「贅沢ばっかり、言っているからだって」

       

      由佳「うっさいわね。私に見合う彼氏なんて、そう簡単には見つからないってだけの事よ」

       

      俊之「言い様って、あるもんなんだな〜」

       

      由佳「本当に一々、突っかかってこなくてもいいじゃない」

       

      俊之「あはは」

       

      由佳「こんなのは放っておいて。話を続けるけど」

       

      隆行「はい」

       

      由佳「実際のところはさ、ウチのお父さんが、すごく煩いんだよね」

       

      香織「そうなんですか!?」

       

      由佳「うん。男の子の事に関しては、やたらと煩くてさ」

       

      香織「ウチのお父さんも煩そうな感じだけど」

       

      由佳「そうなの?」

       

      香織「まだ、彼氏の話とかした事はないんだけど、私、一人娘だからなのか、お父さんからは溺愛されちゃっている様には感じるんです」

       

      由佳「香織ちゃんも一人娘なんだ。ウチもそうなんだよね」

       

      隆行「なんか、そんな話を聞くと不安になってくるな」

       

      俊之「佐藤んチの親父さんが特別なだけだって思うけどな」

       

      由佳「そうよね。でも、隆行と香織ちゃんも気をつけた方がいいとは思うよ」

       

      香織「そうですよね」

       

      由佳「私は中学の時に付き合っていた彼氏の事、お父さんにバレちゃって、無理矢理に別れさせられちゃった事があるんだ」

       

      香織「そうなんだ」

       

      隆行「あ〜、益々、不安になっていく」

       

      俊之「あはは」

       

      由佳「まあ、そこまではないのかもしれないけど、バレるとマークが厳しくなったりはするかもしれないからね」

       

      隆行「そうだよな〜」

       

      俊之「マークが厳しくなるくらいなら、いーじゃねーか。 それよりも、親に隠れて付き合ったりする方が良くないと思うけど」

       

      由佳「あんた達は親公認だからいいわよ。でも、普通は中々、そうはいかないもんよ」

       

      俊之「そうか!?」

       

      由佳「だから、山ノ井君の言う事なんて、気にしない方がいいわよ」

       

      隆行「そうですよね。俺もそう思います」

       

      俊之「何だ!?隆行、裏切るのか!?」

       

      隆行「裏切るとか、そういうのじゃないですよ。ただ、俺は香織と一緒にいたいだけなんですって」

       

      俊之「そっか。香織ちゃんは、どうなの?」

       

      香織「え!?私も隆行と同じかな」

       

      由佳「あんた達、いいわね。私なんて、ウチがそんな感じだからさ、今一、積極的に彼氏を作ろうって気になれなかったりもするんだよね」

       

      俊之「何!?同情をして欲しいわけ?」

       

      由佳「本当、山ノ井君って、むかつく」

       

      隆行「男の子の方から告られたりはしないんですか?」

       

      由佳「時々、そういう事もあるんだけどさ。勘弁してって感じの子ばかりなんだよね」

       

      香織「それ、本当に困りますよね」

       

      由佳「香織ちゃんも、そういう事があったの!?」

       

      香織「はい。何度か、ですけど」

       

      俊之「そりゃ、香織ちゃんも可愛いもんな」

       

      香織「そんな〜」

       

      香織が少し照れる。

       

      由佳「私も中学の時から1年に2〜3回くらいだけどね」

       

      俊之「佐藤って、そんなに告られてんの!?」

       

      由佳「そうよ。でも、今まで付き合ってもいいって思えたのは1人だけだったけど」

       

      俊之「それが川崎だったって事か」

       

      由佳「そういう事」

       

      香織「さっき、話をしていた中学の時の彼氏ですか?」

       

      由佳「そう」

       

      香織「私も隆行だけだったな〜」

       

      由佳「隆行って結構、モテるんじゃないの!?」

       

      隆行「え!?俺ですか!?どうなんだろう?」

       

      俊之「香織ちゃん、その辺はどうなの?」

       

      香織「結構、女の子に人気はあるかな」

       

      由佳「隆行ってルックスは山ノ井君よりも、ずっといいもんね」

       

      俊之「ずっとってのは何なんだよ」

       

      由佳「何!?あんた、隆行よりもカッコイイとでも思っているの!?」

       

      俊之「そこまでは思ってねーけどよ。ずっとってのはないんじゃねーのって」

       

      隆行「俺は俊君、カッコイイと思いますよ」

       

      俊之「男に言われてもな〜。香織ちゃんは、どう思う?」

       

      香織「え!?」

       

      俊之「正直に言ってくれて、いいからさ」

       

      香織「えーっと」

       

      香織は少し戸惑ってから、続けて答える。

       

      香織「やっぱり、ルックスだと隆行の方がいいけど、」

       

      俊之「それは、そうだよな」

       

      香織「でも、俊君も悪くはないと思います」

       

      由佳「あははは」

       

      俊之「悪くは、ない、か」

       

      俊之は苦笑をした。

       

      由佳「山ノ井君なんて、そんなもんでしょ」

       

      俊之「うるせーな〜」

       

      香織「でも、中身は隆行よりも、ずっとカッコイイと思いますよ」

       

      由佳「あははは。可笑しい〜」

       

      俊之「今更、フォローをされてもな〜。余計にカッコ悪ぃって」

       

      また俊之は苦笑した。

       

      香織「すみません」

       

      俊之「気にしないでいいよ。でも、それは隆行に謝った方がいいんじゃない!?」

       

      香織「え!?」

       

      隆行「いいんですよ。俺も中身に関しては、俊君に敵わないって思いますから」

       

      俊之「俺って、そんなに中身がいいか!?」

       

      俊之が由佳に訊いた。

       

      由佳「私からしたら全然」

       

      俊之「全然、なのかよ」

       

      由佳「でも、面倒見はいいから、年下の子からは好かれるんじゃないかな」

       

      隆行「本当、俺もすごく話易いし」

       

      香織「私もそう思います。最初は馴れ馴れしいとか思っちゃったけど」

       

      由佳「あはは。香織ちゃんも、そう思ったんだ。本当に山ノ井君って馴れ馴れしいんだよね」

       

      俊之「そうか!?」

       

      由佳「そうよ。山ノ井君、時々、私や木綿子の事を女の子だって事、忘れているでしょ!?」

       

      俊之「そんな事はないけどな」

       

      由佳「絵美の彼氏じゃなかったら、山ノ井君と、こんなに親しく話をしたりはしていなかったと思うんだ」

       

      俊之「それは、そうだろうな。俺もそう思うよ」

       

      隆行「俺達も俊君が姉貴の彼氏じゃなかったら、知り合う事すら、なかったのかもしれない」

       

      香織「そうだね」

       

      俊之「という事は、絵美が中心だって事なのか!?」

       

      由佳「そうみたいだね」

       

      そして4人は夕方まで、おしゃべりを続ける。

       

      ファミレスの方は俊之達が食事を終えた後くらいから、客の方も増え始めて、木綿子は忙しそうだった。

       

      4人は木綿子の仕事が終る前にファミレスを出る。

       

      隆行は香織を送りに行った。

       

      俊之は絵美の家へ、由佳は自宅へと帰って行く。

       

      辺りは丁度、薄暗くなり始めたところだった。